前回のフォーラムでの気づき:公共貨幣論での利子の説明の変更

公共貨幣フォーラムの皆さん
Cc: 読者交流会

おはようございます。
昨日の「債務貨幣と利子」をテーマにしたオンラインフォーラムで、新たな気づきがありましたので、以下皆さんと共有します。

マハトマ・ブッダ(約2500年前)、イエス・キリスト(約2000年前)、マホメット(約1400年前)等の古今東西の偉大な聖人たちは利子(高利貸し)による縛りがない人間社会を説きました。コーランの教義に基づくイスラム金融では、利子の代わりに謝礼という概念で教義を納得させるようです。

公共貨幣システムでは、公共貨幣の発行時には利子は発生しないが、資金市場では利子が発生すると説明してきましたが、昨日の議論でどうも紛らわしいということに気づきました。そこで今後は、公共貨幣システムは、上述の聖人たちが説いたのと同様の利子による縛りがない人間社会を目指しているのだとして、利子のある現行の債務貨幣システム(高々250年の歴史しかない)と概念を明確に区別した方がスッキリするのではと思いいたりました。

そこで公共貨幣理論では、「利子」に代わる概念として 今後は「謝礼」を用います。公共貨幣の経済学から利子の概念を駆逐するのです。イエス・キリストが高利貸しを教会から追い出したように。
謝礼(Sharayとローマ字表記)とは、文字どおり感謝をお返しするということで、英語のThanks-giving (感謝祭)ということになります。
そこで英語では、Interest に代わってThanks という表現を今後は研究論文等で用いるようにしたいと思います。

債務貨幣システム公共貨幣システム
利子謝礼
InterestThanks(or Sharay)
収益の配当Thanks-sharing

謝礼の定義:
資金の提供を受けて事業を実施する場合(住宅ローンも含めて)に発生する収益や損失(Profits and Loss) を資金提供者(投資家)、銀行や証券会社等の資金仲介者、およびプロジェクト事業主の3者が協議して決めるそれぞれの分配額。収益がある場合には Profits-sharing、 損失が発生する場合には Risk-taking となる。こうした3者間での謝礼の分配を Thanks-sharing と呼ぶことにする。

以上です。
みんなで公共貨幣理論を日本から構築してゆきましょう。

山口 薫

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